【社会】スマホ質入れ、27円袋麺…老後迫る就職氷河期世代、56歳男性は今 [七波羅探題★]
【社会】スマホ質入れ、27円袋麺…老後迫る就職氷河期世代、56歳男性は今 [七波羅探題★]
https://mainichi.jp/articles/20250707/k00/00m/010/159000c
2025/7/14 11:00(最終更新 7/14 11:005月中旬の土曜日。横殴りの雨が降る中、東京都新宿区の都庁前に約700人の行列ができていた。この日行われたのはNPO法人などによる無料の食料配布で、列の後方には都内に住む鈴木孝さん(56)=仮名=の姿があった。
数百円の電車代が払えず、1人暮らしの自宅からビニール傘を差し4時間かけて歩いてきた。そのため、到着が配布の直前になったという。
鈴木さんは1990年代前半から2000年代前半に社会に出た「就職氷河期世代」。その数は1700万~2000万人に上ると言われ、いまだ不安定な生活を強いられている人は多い。
現役時代が丸ごと「失われた30年」と重なり、会社の倒産や派遣切りなどを経験してきた鈴木さんは語る。「とにかく目の前の生活を楽にしてほしい」。参院選(20日投開票)で各党とも支援策を訴えるが、解決の道はあるのか。【田中理知】
リュックを背負い、トートバッグを肩に掛けた鈴木さんはスタッフからレトルトのご飯や野菜、水などが入ったビニール袋を受け取ると、再び列の最後尾に並んだ。だが、到着の遅れが響いて2袋目を受け取ることはできなかった。
それでも、日焼けした顔に笑みがこぼれる。「最近はコメが高くてとても買えない。ありがたい」
2年ほど前、持病のヘルニアが悪化し、手に力が入らなくなって派遣の仕事を辞めた。今は月約13万円の生活保護を受給するが、家賃や光熱費などを差し引くと、手元にはわずかな金額しか残らない。
「業務用スーパーで買った27円の袋麺三つや、88円の食パン1斤で3食をしのぐことはざらです。都内各地で開かれる食料配布にも頻繁に出向いています」
どうしてもやり繰りできない月は、スマートフォンを質屋に持っていき、一時的に7000~8000円を受け取っている。
人口が多い「団塊ジュニア世代」(71~74年生まれ)より少し上の68年生まれ。経済的に余裕のある両親(いずれも他界)との3人家族で育ち、子どものころは生活に不自由した記憶がない。
高校は大学の付属校だった。エスカレーター式で進学し、大学をストレートで卒業していれば、売り手市場の「バブル入社組」になるはずだった。ところが、大学の倍率が予想以上に高く、2浪の末、89年に別の私立大学に入学した。
入学当初はバブル真っ盛りで、大学構内には採用募集の張り紙が所狭しと並んでいた。「人手不足だったのか、初任給30万円の企業も結構あった。働き口はいくらでもあると思っていました」
しかし、就職活動を始めたころにバブルが崩壊し、その後10年ほど続く氷河期の入り口に立たされることになった。
文部科学省の学校基本調査によると、4年制大学を卒業した人の就職率はバブルが崩壊した91年(81・3%)から急降下し、00~05年は50%台に落ち込んだ。
※以下引用先で
氷河期世代は1971年生まれ以降だから56歳はバブル世代